日本プロ野球界の伝説的存在、王貞治さん。
その引退は多くのファンに衝撃を与えました。
なぜ王貞治さんは引退を決意したのか?最終年の成績はどうだったのか?そして、その輝かしい通算成績とは?本記事では、これらの疑問に答えるべく、王貞治の引退に関する情報をまとめてみました。
王貞治の引退理由は?

偉大な選手が野球人生に幕を下ろすことを決めた理由はなんなのでしょうか。
王貞治さんの引退理由については、主に以下の3点が指摘されています。
「口はばったいようですが、王貞治としてのバッティングができなくなったので」。1980年11月4日、現役引退を発表した。
出典:日本経済新聞
1. バッティング技術の衰え
王貞治さんは引退会見で「王貞治のバッティングができなくなった」と述べています。
自身の理想とする打撃ができなくなったことが、大きな理由の一つだったようです。
2. 通算打率3割維持へのこだわり
王貞治さんの通算打率は.30119。
もし1980年も現役を続けて前年同等の成績を残した場合、3割を割り込む可能性がありました。
この記録を守るための決断だったという分析もあります。
3. 精神的な燃え尽き
756号本塁打達成後、新たな目標を見出せなかったことも引退の一因とされています。
王貞治の最終年(1980年)の成績

当時、40歳だった王貞治さんの現役最後のシーズンの成績はどのようなものだったのでしょうか。
引退を決意した現役最後の年となった1980年の成績は以下の通りです。
- 出場試合:129試合
- 安打:105本(100安打以上は21年連続)
- 打率:.236(規定打席到達者でリーグ最下位)
- 本塁打:30本
- 打点:84打点
打率は低迷したものの、本塁打・打点は依然として高水準を維持していました。
多くの専門家は、王貞治さんが選手としてまだ十分通用する実力を持っていたと評価しています。
王貞治の通算成績(1959–1980)

引退して40年以上経った今でも語り継がれている偉大な記録を持つ王貞治さん。
王貞治さんの22年間にわたるプロ野球人生の通算成績は以下の通りです。
- 試合数:2,831試合
- 打数:9,250打数
- 安打:2,786安打
- 通算打率:.301
- 本塁打:868本(2025年6月現在:NPB・世界最多記録)
- 打点:2,170打点
その他の主な記録は下記の通りです。
- 19年連続30本塁打
- 三冠王2回
- MVP9回
- 打点王13回
- 首位打者5回
- 国民栄誉賞受賞
2022年に東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手に破られてしまいましたが、日本人選手年間最多の55本塁打の記録もありました。
王貞治の引退に対する反応

王貞治さんの引退に対しては、球界関係者やファンから様々な声が上がりました。
長嶋茂雄は王の引退について、自らの決断だから仕方ないとしながらも、「あと1、2年は現役でやれると思っていた」とコメントしている。
出典:現代ビジネス
- 長嶋茂雄さん:「あと1~2年はできると思っていた」と驚きを表明
- 田淵幸一さん:「潔い引き際」として惜しむ声
- 張本勲さん:「現役の姿を美しく残す選択」と理解を示す
ファンやメディアからは、打率の低迷を理由に潔く引退したことを「王らしいケジメ」と称える声が多く聞かれました。
まとめ
王貞治さんの引退は、技術の衰え、記録へのこだわり、精神的な燃え尽きという3つの要素が重なった複合的な決断だったと言えるでしょう。
最終年の成績は打率こそ低迷したものの、本塁打や打点では依然として高い水準を保っていました。
通算成績を見ると、王貞治さんの偉大さは明らかです。
特に868本という本塁打記録は、今なお世界最多記録として輝き続けています。
球界・ファン・関係者のいずれからも「潔いけじめ」と高く評価された王貞治さんの引退。
それは、彼の輝かしい野球人生にふさわしい、美しい締めくくりだったと言えるでしょう。
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